農園とスタッフの一年

たわわに実ったプルーンは甘みを蓄えながら 大きく育ち、8月ごろに収穫を迎えます。

カリフォルニアは3月から乾期に入り、ほとんど雨が降らないため、定期的にスプリンクラーで水を撒く灌漑作業が欠かせません。また、実の重さや、灌漑などによる地面のぬかるみで、春に行ったローピングだけでは支えきれない木もあるため、状態を見ながら支柱を立てます。

この時期にしっかり育たなかった実は自然に落下します。これは実り過ぎで樹木そのものが弱るのを防ぐ為の自然現象で、ジューンドロップと呼ばれています。
また、実は成長しながら緑からピンク、紫へと色が変化します。この色が移る時期のことをクリスタルステージと呼びます。甘みが増していくサインです。

プルーンの実は硬すぎると木から落ちにくく、逆に柔らかくなると収穫前に実が落ちてしまいます。
硬度と糖度を計測し、最適な収穫のタイミングを見極めます。
美味しいプルーンを効率よく収穫するため、タイミングの見極めはとても重要です。

収穫は1年で1度きり。最も重要で最大の山場です。実が最高の状態である期間は限られており、この間に収穫ができないとこれまでの全ての苦労が実りません。大型の収穫機を、熟練したスタッフがペアになり、息の合った操作をすることで丁寧かつスピーディーな収穫を可能にしています。朝晩の寒暖差が30度ほどの中で、約1か月間に渡って作業を行います。

収穫した実はきれいに洗浄し、枝や葉を取り除いてすぐに乾燥室へ運びます。収穫してから短時間で乾燥させることが美味しいドライプルーンをつくるポイントです。
乾燥に使うトレーは1枚で畳一畳分ほどの大きさがあり、運ぶのもかなりの重労働です。